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雑記

エルビスカイノの歴史と文化を知る!古代の洞窟壁画やコチミ人の生活に迫る

メキシコのバハ・カリフォルニア半島には、エルビスカイノ生物圏保護区という自然豊かな地域があります。

この地域は、世界遺産にも登録されているコククジラの繁殖地で有名ですが、それだけではありません。

ここには、古代の洞窟壁画やコチミ人という先住民族の文化遺産も残されています。

今回は、エルビスカイノの歴史と文化について紹介します。

エルビスカイノ生物圏保護区とは

エルビスカイノ生物圏保護区は、太平洋とカリフォルニア湾に挟まれた

バハ・カリフォルニア半島中央部に設定されているメキシコの生物圏保護区です。

1988年に設定された総面積2,546,790haの生物圏保護区で、

独特の砂漠の気候によって育まれた陸棲生物の固有種の豊富さや、コククジラの重要な繁殖地であることなどが特色です。

この地域の動植物は、雨が僅少で激しい風が吹きすさぶ砂漠気候に自らを適応させてきました。

その結果、この地域では数千種にも及ぶ植物の固有種や、他では見られないような野生生活が育まれて来ました。

コヨーテ、齧歯目の動物、ウサギなどの夜行性の動物の他、陸棲哺乳類の中で際立っているのが、

地上最速の部類に属するプロングホーンです。また、定住している鳥や渡り鳥などが数十種確認されています。

海洋動物としては主役であるコククジラをはじめ、

ハンドウイルカ属などのイルカ類、アオウミガメやアカウミガメなどの

4種のウミガメ、キタゾウアザラシ、カリフォルニアアシカ、ゼニガタアザラシ、

シロナガスクジラおよび多数の魚類、甲殻類などが見られます 。

なお、コククジラはここで繁殖を終えた後、夏場に餌場のチュクチ海、ボーフォート海、ベーリング海などに移動します。

エルビスカイノの世界遺産

エルビスカイノ生物圏保護区のうち、バハ・カリフォルニア半島にある

セバスティアン・ビスカイノ湾と湾と繋がっている2つの潟湖の

オホ・デ・リエブレ湖とサン・イグナシオ湖は、コククジラの繁殖地として知られています。

世界中に棲息しているコククジラの半数は、この湾で生まれています。

コククジラの繁殖にとって重要な場所であるが、そ

れを目当てにした過剰なホエール・ウォッチングによって海洋環境が悪化したため、現在は観光には規制がされています。

世界遺産に登録されているのは、生物圏保護区内のオホ・デ・リエブレ湖(面積226,914ha)と

サン・イグナシオ湖(面積142,717ha)です。

この世界遺産は、「生物多様性の本来的保全にとってもっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの」(基準10)として評価されました。

エルビスカイノの洞窟壁画

エルビスカイノ生物圏保護区内には、シエラ・デ・サン・フランシスコ(サン・フランシスコ山地)という山脈があります。

ここには約250箇所もの洞窟壁画群が発見されており、「シエラ・デ・サン・フランシスコ岩絵群」と呼ばれています。

これらの壁画は紀元前1000年から紀元後1300年頃まで描かれたもので、

赤や黒や白などで人間や動物や幾何学模様などを描いたものです。

壁画は大きさや形や技法や内容によって大きく4つに分類されます。

  • 黒い人型:最古期(紀元前1000年~紀元前1年)に描かれたもので、黒色で人間を描いたものです。人間は踊ったり戦ったりしたりしています。
  • 赤い人型:中期(紀元前1年~紀元後900年)に描かれたもので、赤色で人間を描いたものです。人間は祭祀や儀式を行っています。
  • 巨大動物:後期(紀元後900年~紀元後1300年)に描かれたもので、赤色や黒色や白色で動物を描いたものです。動物はプロングホーンやビッグホーンやピューマや魚類などです。
  • 幾何学模様:最終期(紀元後1300年~現代)に描かれたもので、赤色や黒色や白色で幾何学模様を描いたものです。幾何学模様は円や三角形や四角形などです。

これらの壁画はエルビスカイノ生物圏保護区内だけではなく周辺地域でも見られますが、その作者や意味や目的などは未だ不明です。

エルビスカイノのコチミ人

エルビスカイノ生物圏保護区に最初に定住した人々はコチミ人という先住民族です。

コチミ人はアメリカ大陸北部からの放浪者で、紀元前1000年頃にこの地に到達しました。

コチミ人はシエラ・デ・サン・フランシスコの洞窟群に隠れて住んでいましたが、

時には海岸や砂漠にも出てきて、狩猟や採集や漁業などで生活していました。

コチミ人は自然と調和した精神的な生活を送っていました。

彼らは自分たちの祖先や動物や植物や自然現象などを神として崇拝し、壁画や儀式や歌や踊りなどで表現していました。

彼らは自分たちの言語や文化や伝統を口承で伝えてきましたが、文字や記録は残していません。

エルビスカイノへの旅行

エルビスカイノ生物圏保護区はメキシコの首都メキシコシティから飛行機で約3時間半の距離にあります。

保護区内には観光施設や宿泊施設はほとんどありませんが、近くの町や村には小規模なホテルやキャンプ場などがあります。

保護区内を移動するにはレンタカーかガイド付きのツアーがおすすめです。

エルビスカイノ生物圏保護区では、コククジラの観察や洞窟壁画の鑑賞や自然散策などが楽しめます。

ただし、保護区内では自然環境や文化遺産を尊重し、規制や注意事項を守る必要があります。

また、気候は乾燥しており、日中と夜間の温度差が大きいので、水分補給や防寒対策なども忘れずに行いましょう。

エルビスカイノ生物圏保護区は、自然と歴史と文化が混在する魅力的な地域です。

ここでしか見られない風景や動植物や壁画などを目にすることで、私たちはこの地球上の多様性と美しさを感じることができるでしょう。

まとめ

  • エルビスカイノ生物圏保護区はメキシコのバハ・カリフォルニア半島中央部にある自然豊かな地域です。
  • この地域は世界遺産にも登録されているコククジラの繁殖地で有名ですが、それだけではありません。
  • ここには古代の洞窟壁画やコチミ人という先住民族の文化遺産も残されています。
  • エルビスカイノ生物圏保護区では、自然と歴史と文化を感じることができる旅行が楽しめます。
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