どうしてギフテッド児には支援が必要なのでしょうか?
様々なニュースやコラムで、「ギフテッドは支援が必要」と見聞きしませんか?ギフテッドとは、生まれつき様々な分野で突出した才能のある人物の事ですが、これだけ聞くと、なぜギフテッド児に支援が必要なのかがわかりづらいですよね。本記事では、ギフテッド児に支援が必要になる根拠となるような、特に注意したい特性を2つご紹介します。
知っておきたい2つの特性
①非同期発達
ギフテッド児のストレスの源たるものです。特にその子の判断力や情緒的な部分が、知的レベルと乖離しているときにとても大きなストレスになります。多くのギフテッド児がその高い知的能力とは逆に、社会でどのよにふるまうべきか?などの判断力は年齢相応もしくは幼いのです。
さらに、周りの大人が非同期発達について知識が無いと、その子の知的能力の高さから、もっと高い水準の行動をすることを期待してしまいます。頭がいいのにどうしてこんなに幼いんだろう?と心底疑問に思うかもしれません。そのため、大人がその子の情緒面を否定したり、落胆してしまうと、ストレスを与えてしまいます。
そのため、自分の子どもにどのような点で非同期発達が見られるのかを詳しく把握しておくことはとても大切です。把握しておくことで、日常生活での関りや、学校等外部との連携にも役立つでしょう。詳しく見ていきましょう。
情緒的成熟と知的成熟の非同期性
知的には実年齢よりも上である一方、情緒面では実年齢相応です。その子が話している内容よりも情緒面は幼く感じることでしょう。
能力の非同期性
知的には実年齢よりも上である一方、アウトプットする能力は実年齢相応もしくは苦手です。(自分の理想通りに身体を動かせないため、満足のいく作品や文字が書けず怒ってしまう)
学習障害を併発している2E児はこの差がとても大きいのでストレスもその分多いと言えるでしょう。
人間関係での非同期性
「自分と周りは何かが違う」と幼いころから感づいてしまい、疎外感を覚えてしまいます。特にハイリ―・ギフテッド(IQ160以上の子)はあらゆる状況で他者と自分との違いに居心地が悪いと感じてしまうのです。
頭がいいのに、なんでこんなにいろいろなことができないんだろう?
まさに私が太郎に対して感じていたことです。
②過興奮性(OE)
ポーランドの精神科医ドンブロスキは、外部からの刺激に対し強く反応することを「過興奮性(overexcitabilities)」と言い、ギフテッド児や成年ギフテッドにはこの傾向が強く見られるとしました。特に5つの領域(知的・創造・感情・精神運動・感覚)で起こり、そのうちの5つの領域すべてに過興奮が見られる人もいれば、1つや2つの限定的な部分で見られる人もいた。ドンブロスキはその後の研究で、ギフテッド児がこの過興奮性に特に経験しやすいことが分かっており、その激しさは一般的に想定をはるかに超えているのです。詳しく見ていきましょう。
知的過興奮性
知的好奇心がとても高く、知識の習得に貪欲です。小さい頃は本をむさぼるように読むでしょう。大人になっても熱心な読書家となるでしょう。同年代との知識量・質の差にギャップを感じてしまい、話が合わないと感じてしまいます。
親として困ることは質問がとまらないことです。一般的ななぜなぜ期の非ではありません。
なんで?なんで?なんで?なんでー????
質問しすぎー
創造の過興奮性
豊かな想像力を有します。幼児期はイマジナリーフレンドという空想上の友達を作ったりします。傍から見たらボーっとしていると思われがちです。
幼稚園の頃に、ぼくにしか見えないお友達がいたよ!
感情の過興奮性
周囲の環境にたいする関心や反応がとても強いタイプです。彼らの強烈な感情は、思いやりや共感性はもちろんのこと、大きな怒りになって現れます。保護者が気づくことが多いでしょう。
じゃんけんで負けた・ドッヂボールで負けたなど周りから見たらほんの些細なことでも、あれ馬のごとく怒り狂います。
太郎もすごかったです。じゃんけんで負けて暴れる。
精神運動の過興奮性
とても活動的でエネルギッシュなタイプです。あちこちに興味関心が移ってしまいます。
指示した内容が終わる前(ひどい時は取り掛かる前)に別の事を始めてしまったりするので、親はやきもきさせられます。
お皿をかたづけて~と言ったのに、なんで本を読みだしているの~
感覚の過興奮性
見る・嗅ぐ・触るなどの五感を、通常の何倍にも増幅して感じ取っています。そのため、芸術を見て楽しんでいるというよりは、芸術それ自体を経験しているのです。
逆に感覚の過興奮がフラストレーションにも通じています。特定の食べ物が食べられなかったり、洋服の生地を断固拒否したりと感覚過敏の問題が発生する場合があるのです。
※感覚過敏についての記事は、最後にリンクを貼っておきます
まとめ
いかがでしたでしょうか?突出した才能・高IQという派手な(?)部分ばかりクローズアップされがちですが、多くのギフテッド児が今回紹介した特性に困り感を抱いています。最後に今回のおさらいをしてみましょう。
ギフテッドの特に知っておきたい2つの特性
①非同期性発達
②過興奮性(OE)
一見、頭がよさそうだからと言って、精神的な部分まで成長しているとは限りません。多くのギフテッド児は、精神面に関しては年相応です。その部分を家族や周りの人たちがしっかり理解して関わっていかなければなりません。
知的レベルの高さと情緒面の幼さの両方が混在していることを認め、そして繊細で傷つきやすいギフテッド児の心をしっかりと受け止めてあげることが大切です。
